昨夜の予報
夜中に寒さで目が覚めてしまった。
室温が低い。
確か昨夜の予報で、風雪と何とか言っていたっけ。
十分な布団を出していたつもりだったが、どうやらこれでは足りないらしい。
厚手の毛布を追加しようか。
いや、アレは重すぎて寝にくかった。
ひざ掛けなんて小さすぎる。
色々と考えた末、夏布団の軽いやつを引っ張り出してきて重ねることにした。
「順番は…。やはり冬布団より下だろうな」
タオルケットの上に夏布団を重ねて、その上から冬布団を重ねる。
近年に知ったのだが、毛布は一番上に被せるように使ったり、背中側に敷いて使うもののようだ。
今まで布団の下に入れて使っていたが、どうやら違ったようだ。
それにしても空気が張り詰めたように冷えている。
夜中に布団でバタバタやっていたものだから、すっかり目が覚めてしまった。
それに今出してきた夏布団が冷え切っていて、温まるまで落ち着けそうにない。
「うーん。内側に入れたのは失敗だったかな」
今からまた布団を入れ替えるのも面倒だ。
このままでも何とか温まることを願って寝る。
一夜明けて。
すっかり寝坊してしまったが、夜中の苦労の甲斐もあって、布団の中は快適な温かさになっていた。
外にはまばらに積もった雪。
この景色の広がりを見ていると、昨夜の苦労なんて小さな出来事。
自然の大きさと、人間の小ささを改めて感じてしまう。