冷たい炬燵
掘り炬燵の周りに断熱材を貼ってもらった。
こういう時に近所に大工さんがいるのは心強い。
断熱材を貼った前と後では結構違う。
前はコンクリートで囲んだ堀の内側に木枠が嵌め込んであっただけで、それだとコンクリートからの冷気が伝わってきて冷たい。
保冷剤の壁の中にカイロでも入れてあるイメージだろうか。
ヒーターの周りは温かいが、周囲は冷たいという、なんとも微妙な暖房器具。
それが断熱材で囲まれることで冷気が遮断されて、ひんやり冷たい感じが無くなった。
昔は炭炬燵だった。
アレは灰の中で "熾火(おきび)" が燃え続けていたので、ほのかにずっと暖かかった。
そう言えば火鉢なんて物も置いてあった記憶がある。
確か今は叔母の家の庭先で、メダカの住処になっているはずだ。
今では炭なんてホームセンターで買う物になってしまったが、昔は近所の炭焼きをやっていた家から買っていた。
その炭は炭窯で焼かれていて、それを焼いていたのは、炬燵の作業を依頼した大工さんのお祖父さん。
なんとも縁というのは不思議なものだ。
細いかもしれないけれど、じんわりと温かいような。
そういった不思議なご縁は繋がっている。