地域の保全でもある
どんど焼きの下準備で必要になってくるのが、ある程度の竹や木だ。
着火には藁も要る。
中山間地では利用されなくなった竹やぶや雑木林がある。
昔は様々なことに利用されていた竹だが、今では利用する人もほとんどおらず、荒れ地になっている。
台風や雪で折れて通行の邪魔になっていたりするが、なかなか片付ける人もいない。
伐採したとしても大量の間伐材やらが出る。
これを燃やすのにも一苦労。
最近では焼却するのにも許可が必要になるので、それを嫌ってますます手つかずになるばかり。
そこでどんど焼きが絶好のタイミングになる。
地元では草刈りや伐採を大々的に行う。
大量に出た間伐材やらを櫓のように高く組んで、どんど焼きのあの形にする。
この日は地元の消防が巡回しているから、万が一が起こったとしても、直ぐに対応できる体制というわけだ。
正月のお飾りをお焚き上げする意味もあるのだが、地域の清掃も兼ねている。
都会で暮らしている人には想像がつかないかもしれないが、自然というものは常に成長しているものなので、二年もほったらかしにしていると、開けた場所も山に還ってしまう。
そういった意味でもどんど焼きは大切な行事なのだ。