どうでも良いことを考えてしまう。

なんてことはない、日常で思ったことのつぶやき。

”さん”という敬称

地元でよく利用されていた仕出し屋が店を閉めた。
何年やっていた店だったかは知らない。

とにかく子供の頃から当たり前のようにあって、店先で小さな鮮魚店もやっていた。

地元で冠婚葬祭が行われると、その店に仕出しを頼む。

店には宴会場もあり、内々での行事なんかに利用されもしていた。

味も良くて人付き合いも良かった。
地元の人間からは「○○さん」と呼ばれているような店だった。

こういう家族経営みたいな店。
地元の生活の中にあるような店が「○○さん」と呼ばれているのには違和感がないが、大企業名に「○○さん」と”さん付け”して呼ぶ風潮には違和感がある。

中小企業のようなところで、その従業員の素性も知っている。
何なら先代や先々代の話が伝わってくるような店。
そういう店に親しみを込めて”さん”と使うのは抵抗がない。

それが大企業であるようなところ。
組織が巨大になっていて、身近に感じられないような企業に対しての”さん”付けには、どうにもモヤっとした気分にさせられる。

「とりあえず丁重に聞こえる言い方をしておけばいい」

そんな見せかけの礼のようなものに対して、なんとも言えない気分。
「それは何かが違うんじゃないか?」
そういう気持ちにさせられる。