22’年末
自分の感覚で言うと、クリスマスのピークは80年代だったように感じている。
90年代は景気の残り香のようなものがあったおかげか、まだ何とか盛り上がっていた気はする。
それでもどこか無理をしているせいで、世の中が浮ついていたようにも感じていた。
迎えた2020年代。
TVを持たない人も珍しくない時代に入って、クリスマスの色はぐっと薄まったように感じている。
米国では「Merry X'mas」とは言わずに、「Happy Holidays」を使うらしい。
宗教の多様性に配慮した言い回しなんだとか。
「Happy Holidays」は「良い休暇を」と言ったところだろうか?
それならば日本にも昔から「よいお年を」という、宗教に全く縛られない言い回しがある。
まあ、それでは年末を迎えた感じが強すぎて、クリスマス商戦には馴染まないのかもしれない。
商売が繁盛することに文句はないが、「クリスマス商戦」という、なんだか売ることを前面に押し出した言葉が強くて引っかかる。
何も「キリスト(Christ)」と「礼拝(mass)」から発生した言葉に、わざわざ商戦という言葉を合わせなくてもいいじゃないか。
誰が使い出した言葉なのかわからないが、売る側の押しが強すぎて、後ずさりして距離を置きたくなってしまう。
なんとなく。
web(網)という、あらゆる方向に広がって交わる時代が心地良いものだから、一方通行の情報には抵抗がある。
派手にやって空回りするような時代から、穏やかに。
それぞれが地に足を着けて生活する時代への変化。
今がそんな時のように感じている。